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最近、読んだ本の紹介です。


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君たちに明日はない 垣根涼介/著 新潮文庫


○あらすじ



リストラ請負人、村上真介は今日も行く。彼を待ち受けるのは、部下に手をつけるセクハラ上司、管理能力ゼロのオタク主任、お上に楯突くキマジメ社員……。山本周五郎賞受賞作。

「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが……。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
(新潮社ホームページから抜粋)



○感想



著者の垣根さんは、あとがきにてこんな風に言っています。


「小説は、魅力的な人物像を描くことがもっとも重要だと、私は考えている。そしてその人物たちを、メリハリの利いた物語の中でさらに輝かせることに、小説という娯楽の本当の楽しみがあると思っている。
では、それら人物ーつまり人間たちが最も人間臭く、生臭く、かつ美しく輝く瞬間はどういうときかということを、作家になる少し前から模索していた。・・」


こんは風な価値観を持っている方だからこその描写が、あらゆるところに散りばめてあり、その一文を読む度に、「くぅ~」とうなりたくなるような快感や気づきがあります。


例えば、会社の金で毎週飲み歩き、部下の女性に手を出した最低な男が、主人公の真介と面接でボロクソに追い詰められ、泣き出しそうになった時の描写(真介から見た男に対しての描写)。


「男とはどこまでも悲しい存在だ。この手のマッチョイズム剥き出しの男なら、なおさらだろう。
近くに、美人が座っている。無表情のまま、自分の一挙手一投足に注意が払われている、と感じる。男としての見栄。プライド。みっともない真似を晒したくない。だから、あえて言いたいことを飲み下す。」



少し追加の説明をしますと、リストラ請負人である真介は、毎回、面接の際、隣に美人アシスタントを配置しているんですね。彼女の仕事は非常に簡単なものばかりなんですが、ただそこにいるということ自体が、さまざまな面で有利に働きます。


上記のような、男目線のプライドを刺激する点もそうだし(彼は結果的に自分のメンツを守るために、仕事をやめました)、ある種の女性に対して、暗に自己都合退社をせまる時にも、この一見何も考えていないような、今時の美人アシスタントの存在が生理的な嫌悪感を刺激し、感情的な行動に走らせるわけです。


感情的な行動とは、つまり、自己都合退社です。真介の軽めの風貌も、アシスタントの風貌もすべて計算された演出です。「おお。こわっ・・」



どうでしょう。著者がいっている、人間臭く、生臭く・・ということの意味が分かるのではないでしょうか?



これだけみると、気分が落ち込むだけの小説だと勘違いされてしまいそうですが、僕がこの描写をあえて引用したのは、これくらい人間の内面について、事細かに観察できる著者じゃないと面白い小説は書けないだろうなと思うからです。


僕は個人的に最終章の「去りゆく者」が好きです。最後の最後の場面、いろいろな意味で胸にずどーんときます。
今回、著者初読でしたが、また素敵な作家さんに出会えました。うれしいです。




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菊地勇介
1982年10月16日生まれ てんびん座O型 東京都生まれ。 22歳の頃から、冷えとり健康法の指導、婦人科系の病気で実績のある吉祥寺中欧・理学気功院にて修行を始める。
異例のスピードで臨床の現場、研修生の指導を任され、現在は副院長として深く現場に関わりながらも、オリジナルのスタイル、独特の施術理念を活かした施術活動を展開、日々患者と向き合っている。
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